【わかりやすく解説】NLPプラクティショナーとは?
1.NLPプラクティショナーとは?
プラクティショナーには、「実践している者」という意味があり、
プラクティショナーは、「NLPの実践者」ということになります。
NLPプラクティショナーとは何なのかを知るために、
まずはNLPについての理解を深めていきましょう。
心理療法とは?
NLPは心理療法を土台にしています。では、心理療法とは何でしょうか?
人間関係などのストレスによって精神的な健康を損なった場合、
薬物などによる物理的・化学的な療法の他に、
主に「対話」によって精神的健康を回復させたり、増進させる療法があります。
それが「心理療法」です。
NLP(神経言語プログラミング)とは?
NLPとは、「Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラム)」の略称です。
私たちの脳は、日々、膨大な量の情報を、人それぞれのフィルターやプロセスを経て、
意識的・無意識的に処理しています。
そのプロセスを上手に利用して自分の思考や感情をマネジメントすることがNLPであり、
そのため「脳の取り扱い説明書」とも呼ばれています。
NLPを学ぶことによって、「脳の仕組み」「潜在意識の影響」を理解し、
効果的な対処法を習得していくことができます。
そのため、このNLPという学問は、セラピストによる心理療法だけでなく、
日常の生活にも大いに役立つのです。
NLPの誕生
NLPは3人の天才セラピストの心理療法を分析することによって開発されました。
NLPを開発したのは、カリフォルニア大学サンタクルーズ校の言語学助教授だった「ジョン・グリンダー博士」と、
心理学の生徒であり、数学者でもある「リチャード・バンドラー氏」(その後は心理学療法士として活躍)です。
3人の天才セラピストとは、20世紀最高の睡眠療法家と呼ばれた精神科医の「ミルトン・エリクソン氏」、
ゲシュタルト療法の創始者である精神科医の「フレデリック・パールズ氏」、
そして家族療法の創始者で家族療法の母と呼ばれた「ヴァージニア・サティア氏」です。
この3人のセラピストたちのクライアントへのアプローチをヒントにして、NLPは開発されました。
天才セラピストの心理療法を行う際のコミュニケーションのパターンを分析すると、
そこには共通する言葉づかいや接し方、無意識の扱い方がありました。それを体系化したのがNLPです。
NLPが発展した背景
NLPが欧米を中心にして広まり、発展していったのは、NLPの影響が心理療法の現場だけではなく、
様々な分野にも効果的であることがわかったからです。
はっきりとした成果を求められるビジネスやスポーツの世界では、特に重宝されるようになりました。
それは、NLPによって、目標を達成するための効果的なコーチングやマネジメントができるからです。
1970年初頭に誕生したNLPは、後継者であるタッド・ジェームス氏、アドリアナ・ジェームス氏、
ジュディス・ディロージャ氏、ロバート・ディルツ氏、コニレイ・アンドレアス氏、
スティーブ・アンドレス氏、ティム・ハルボム氏、クリス・ハルボム氏によって発展を遂げ、
1980年代にエリック・マーカス氏や四谷信明氏らによって日本に伝わりました。
現代の日本では、NLPは教育の現場や医療の現場、家庭の子育てなど、
人と人とが関わる多くの大切な現場で用いられて、成果を出しています。
2.NLPの目的とは?
NLPを学ぶことによって、自分自身をはじめ、まわりにも「変化」をもたらすことができます。
外見上ではなく、内側から変えていくのがNLPを学ぶ目的です。
自分を変える
「今の自分に不満がある」「今の自分を変えたい」そう感じる人は多いでしょうが、
解決するために具体的に何をしていいのかわかっている人は少ないでしょう。
服装や髪形などで見た目を変えることは簡単にできますが、思考や感情を変えることは難しい問題です。
無理に自分を変えようとすると、それこそ精神的なバランスを崩してしまうことにもなりかねません。
どうすれば自分を内側から変えることができるのか、それを学べるのがNLPです。
相手との関係を築く
職場においても、プライベートにおいても、「人間関係」はとても大切です。
いくら能力が高く、素晴らしいスキルを持っていても、良好な人間関係が築けないのであれば
成果を出すのは難しくなります。
人間関係が悪化すると、成果を出せなくなるだけでなく、大きなストレスを抱えることになります。
そうなると相手にも、組織にも悪影響を与えてしまうのです。
コミュニケーションスキルを身に付け、良好な人間関係を築くことは、NLPを学ぶ目的のひとつになります。
“目標達成力”を身に付ける
「目標を達成したい」という願いは多くの人が持っています。
しかし、現実には達成できる人と、できない人に分かれてしまいます。
「才能がない」「努力が足りない」「運が悪い」「環境に問題がある」など様々な理由があるかもしれませんが、
それらは解決できる問題であり、乗り越えることが可能です。そのコツがNLPにはあります。
「目標達成力」を身に付けることもNLPを学ぶ重要な目的になるでしょう。
3.NLPに期待できる効果とは?
具体的にNLPにどのような効果があって、自分を内側から変えることができるのでしょうか?
どうして目標達成力を高めていくことができるのでしょうか?
苦手意識やトラウマの解決
人は何か起こると、反射的な思考をします。
これを「自動思考」と呼んでいますが、その多くは意識的なものではなく、
潜在意識に刻み込まれた体験から流れ出てくるものです。
幼い頃に両親の愛情を受けられず、指摘や否定ばかりの環境で育つと、自分の意見が批判された時に、
「やっぱり自分は受け入れてもらえない」という自動思考になります。
そういった潜在意識の影響を受けすぎると、「自己否定」が強くなり、「自己肯定感」が弱くなってしまうため、
意識を上手く活用していくことが大切です。
自分の自動思考を見つめ、「理想の自分になるためにはどうすればいいのか」を自分に問いかけることで、
自動思考を少しずつ変化させ、前向きな挑戦に繋げていきます。
NLPでは、ネガティブな潜在意識との向き合い方を学ぶことで、
苦手意識やトラウマを改善していくことができるようになるのです。
ネガティブ思考の改善
人は1日に6万回思考をしていると言われていますが、その多くはネガティブな思考です。
私たちの祖先は、ネガティブ思考を利用して起こり得るリスクを回避し、過酷な生存競争の中を生き抜いてきました。
ですから脳の仕組み自体が、ネガティブ思考になりやすい傾向にあるのです。
「もしかすると失敗するかもしれない」そう考えるのは、自分を守るための自然な思考と言えます。
しかし過度なネガティブ思考は、自分の可能性を自ら摘んでしまい、十分なパフォーマンスも発揮できなくなってしまいます。
負のスパイラルとも言える、そのような状態は、自動思考を見つめ、それを少しずつ
ポジティブな思考に変えていくことで改善していくことができるのです。
例えば、「批判されることもあるけど、快く受け入れられた提案もある。
自分は常に受け入れられていないわけではない」というように、反証を用いて、自分の思い込みを和らげることで、
ネガティブ思考を潜在意識から変えていくことができるようになります。
感情のコントロール
「笑う門には福来る」とはよく言ったもので、ネガティブな自動思考はネガティブなセルフトークを生み、
ポジティブな自動思考はポジティブなセルフトークを生みます。
「また意見を言うと反対されるかな」「どうせ自分の意見には耳を貸してもらえない」
「自分には伝える力がない」、このようなネガティブトークを毎日何千回と自分に浴びせていると、
当然のようにセルフイメージにも影響を及ぼすことになります。
ネガティブトークは、ネガティブな感情を生み出し、「自分はダメな人間だ」「誰にも愛されない」
「一生このままだ」というネガティブな自己認識になってしまうのです。
自動思考を変え、セルフトークを意識的にポジティブなものにしていけば、
ポジティブな言葉を自分に浴びせることができます。
ネガティブな感情に無意識のうちに支配されていた自分を解き放ち、
ポジティブな方向へとコントロールできるようになるのです。
人間関係の改善
脳や無意識についての対処法は、自分に対してだけの効果ではありません。周囲にも大きな効果を発揮していきます。
自分の弱点や短所から目を背けるのではなく、そんな自分を受け止めながら、
しかし自分にはこんな長所があると承認できるようになると、
他人に対しても同じように寛容な視点で接することができるようになります。
相手の短所ではなく、相手の長所を探すようになり、真剣に相手の話を聴くようになるのです。
すると相手は「自分を受け止めてもらっている」と感じるため、信頼関係が生まれていきます。
職場や家庭でギクシャクした人間関係で悩んでいた人も、自分が変わることで、
相手や周囲への影響力が変わり、良好な人間関係が築けるようになるのです。
4.NLPの代表的なスキル
NLPでは対話によって良好な人間関係を構築するためのスキルを習得することができます。
このスキルはカウンセリングで利用されるだけでなく、コーチングにも有効活用されています。
『ラポール』―信頼関係を築く
カウンセリングもコーチングもクライアントとの間に信頼関係が築けなければ、
その後の対話の中で本音を引き出すことができなくなり、充分な効果が得られません。
そのためまずは信頼関係の構築がとても重要になるのです。これを「ラポール」と呼びます。
ラポールとは、フランス語で橋を架けるという意味です。
コーチングで大切な事は、ひたすら相手の話を「傾聴」し、そして問いかけて「自己対話」を促すことになります。
決していかに正論を相手に話し、アドバイスするかではありません。
傾聴によって信頼関係が構築され、そして、自己対話へ導くことによって、
自分で自分の問題に気がつき、その解決法を自分で模索していくことができるようになります。
コーチングの目的である「自己成長」にはこれらの要素は欠かせません。
傾聴のスキルを用いることによって、ラポールを形成することができるようになります。
そしてこの傾聴のスキルは日常の生活やビジネスシーンでもとても役立つのです。
『ミラーリング』―共通点を創り出す
人には自分と似たような相手に共感し、心を開く傾向があります。
そこで相手の警戒心を解き、安心感を与えるために「類似性」を利用するのがミラーリングです。
比較的簡単にできるのは、相手と対話している際に、相手の姿勢や仕草を「真似る」ことです。
相手が足を組んでいたら、自分も足を組みます。相手が腕を組んでいたら、自分も腕を組むのです。
やや猫背であれば猫背になり、鼻から息を吸って、口から吐いているのであれば、その呼吸も真似ます。
これを「ミラーリング」と呼びます。鏡の役割をするのです。
対話によってラポールを形成するためには、「聴き方」がとても重要です。
傾聴の効果を高めるために、ぜひ採り入れるべきスキルがミラーリングなのです。
『バックトラッキング』―聞き上手になる
傾聴とは、自分の耳を相手に傾けるだけではありません。相手の仕草を見て、リズムを感じる必要があります。
耳だけでなく、目や心も使って全身で相手に向き合い、全身で受け止めるのです。これが「聴く」ということです。
傾聴によって、相手が「自分はこの人に受け止められている」と感じ、信頼関係が構築され、
ラポールが形成されることになりますが、そのためには、「私はあなたの話を全身で受け止めている」と
アピールしなければ伝わりません。そのアピール方法が「バックトラッキング」です。
やり方はとてもシンプルで、「相手の話をうなずいて聴く」というものです。
時には相手の話を「バックトラッキング(オウム返し)」します。
そこに自分の意見を含める必要はなく、相手の意見を否定してもいけません。
もちろん賛同できない話題もあるでしょう。そんな時は、無理に賛同する必要もありません。
とにかく相手を受け止めることに徹します。
受け止めることと、受け入れることは違うので、「あなたはこう思っているのね」ということを伝えるだけで充分です。
それに対して「自分がどう思うか」という評価は必要ありません。
ただし、相手の言葉をバックトラッキング(オウム返し)しているだけだと不自然になることもありますので、
相手の話を少し要約するなどの工夫をする場合もあります。
『アンカリング』―感情をコントロールする
NLPでは相手との対話だけでなく、「自分との対話」「自分自身との向き合い方」について
有効なスキルを身に付けることができます。
人は緊張感が無さ過ぎると集中力を欠きますが、緊張感があり過ぎてもパフォーマンスが発揮しにくくなります。
仕事のプレゼンなどで緊張し過ぎたあまり、頭の中が真っ白になってしまい伝えるべきことの半分も話せないような状態です。
そこで、緊張するような場面でも「集中して自分の力を発揮できる」スイッチを自分で作るのです。
例えば、「両手でガッツポーズをすると、うまくいった成功体験を思い出し、集中力が増して自分の力を発揮できる」
といったものです。成功者はこういった自分だけのスイッチ、ルーチンを持っているケースが多いです。
このように、「あることをすると、ある状態になれる」という条件付けを「アンカリング」と呼びます。
このアンカリングは、ポジティブなイメージを利用して、自ら設定することが可能です。
いつでも万全の状態を作り出すことができるわけですから、自信をもって臨むことができるようになります。
自分の力を出し切れずにいつも悔しい思いをしている人にとっては、とても心強いスキルです。
『スウィッシュ』―苦手意識を改善する
嫌な思い出や苦手意識を払拭するためにも、自分自身と向き合う必要があります。
苦しい思い出を呼び起こすのは辛いことですが、そのまま潜在意識の内に押し殺したままでは、
苦手意識はずっと残り続けます。一度はっきりと自覚し、そしてそこに上書きしていけばいいのです。
それを「スウィッシュ」と呼びます。
スウィッシュには、嫌な思い出だけでなく、素晴らしい思い出や感動したことなども必要です。
そして「嫌な思い出がこうなればよかったのに」と理想をイメージするのです。
最初は嫌な思い出や感情はカラーでイメージし、こうなればいいのにという理想は白黒でイメージします。
そして、ふたつのイメージの交換を、嫌な思い出が色あせていくまで何度も続けていきます。
そうすると逆に理想のイメージがカラーになっていき、ネガティブな感情が軽減される代わりに、
ポジティブな感情が強くなっていくのです。
5.NLPが役立つ場面
ご紹介してきたように、NLPを学ぶことで、「相手との向き合い方」「自分との向き合い方」を
良い方向に変えることができます。それは実際の私たちの生活のどんな場面で役立つのでしょうか?
人間関係の改善
相手との向き合い方を良い方向に変えることで、様々な人間関係を改善していくことができます 。
親子関係
親子であれば、必ず良好な人間関係が築けるとは限りません。
大きなトラブルを抱えることもあります。
特に幼少期から児童期までの子どもにとっては親の影響力はとても大きく、その時期の体験は潜在意識に刻み込まれます。
親は子どもの人格形成に深く関わっているのです。
親が子どもの主張を認めず、自分の価値観ばかりを押し付けていると、子どもは自律性や自己肯定感が低い状態で育っていきます。
子どもに良い影響を与え、健全に成長してほしいという願いを叶えるうえでも、
NLPのコミュニケーションスキルは重要になるのです。
上司・部下・同僚との関係
仕事は「報告・連絡・相談」が大切です。こういったコミュニケーションがあってこそ、組織の力は高まります。
例え何かに失敗しても、隠すことなくしっかりと向き合うことで、反省や改善が生まれ、成果に繋げることができるのです。
コミュニケーション能力を高めることで、上司や部下、そして同僚との信頼関係をより良いものに構築し、
さらに相手の成長に大きな影響を与えることができるのです。
そしてそういった良い影響を周囲に与えることができるからこそ、自分もまた目標を達成することができます。
組織力を向上するうえで、NLPは欠かせません。
夫婦関係
夫婦にも当然コミュニケーションは大切です。お互いに感謝し合い、労わり合える関係があれば、
困難に直面しても、幸せな家庭を継続していくことができます。
大切なことは、相手への気づかいであり、日々のちょっとしたコミュニケーションなのです。
友人関係
コミュニケーションが苦手な人は、知らない人が多数集まるような場所ではどうしても尻込みしてしまいます。
しかし、NLPでコミュニケーションスキルを身に付けることで、自信を持って話すことができるため、
積極的に交流の輪を広げていけるのです。
また、NLPによって形成する信頼関係により、表向きだけの交友関係ではなく、本当の友人を作ることができます。
人生の充実感は今までとはまったく違ったものになるでしょう。
マネジメント力が身に付く
人が意識できる部分は、自分自身のほんの一角に過ぎません。
そのほとんどは潜在意識の内側にあり、一般的には自分でコントロールすることはできないと考えられています。
しかし、NLPを学ぶことによって自分との向き合い方を知り、自分のクセを把握することで、
自分を的確にマネジメントできるようになります。
自分の思考や感情をコントロールできる
難しいのは無意識の思考や、自分の内側から込み上げてくるネガティブな感情にどう対処するのかということです。
ネガティブな思考や感情を完全に消し去る必要はありません。ネガティブ過ぎる部分を改善していけばいいのです。
呼吸だけに集中して、今この時をとにかく大切にする「マインドフルネス瞑想」などは、
ネガティブな思考を一時ストップするのに効果的です。
また、NLPの「スウィッシュ」というスキルは、自分のネガティブな思考や感情をポジティブな方向へ修正するのに役立ちます。
潜在意識の力もうまく活用することで、今まで以上に自分のパフォーマンスを発揮できるようになります。
相手の思考や感情のパターンを理解する
脳の仕組みやコミュニケーションの影響力などを学ぶことによって、相手の思考や感情も理解できるようになります。
「この人は、どうしてこんなに嫌な人なのだろう」と感じているだけでは、相手と良好な人間関係を形成することはできません。
相手は「きっとこんな感情なのではないか」「こんなことを考えているのではないか」と想像できるようになることで、
「では、もっと良い人間関係を形成するために自分はどう考えるべきなのか」「どう行動すべきなのか」と、
前向きな改善点を見出すことができるようになります。
行動変容させるコーチングテクニックを学ぶ
相手の行動を変えるためには、まずは相手に対する自分の行動を変える必要があります。
命令口調では信頼関係は形成できませんし、常に手取り足取り教えているだけでは自律性は育ちません。
本当の成長や変化は、「自分の問題に自分自身で気づき、自分自身で解決方法を見つけること」です。
そのサポートをできるようになるのが「コーチング」です。
コーチはクライアントに一切アドバイスしませんし、誘導もしません。
本音を話してもらえるように傾聴を繰り返し、質問によって自分の問題に気づいてもらいます。
そして自己対話によって解決できるように、受容しながら、傾聴と質問を繰り返していきます。
コーチングによって、相手は能動的に動けるように成長していくのです。
NLPでは効果的に人材を育成するテクニックを学ぶこともできるというわけです。
モチベーションをコントロールする
義務感や上司の命令に従って仕事をしている限りは「フロー」を体験することは難しいでしょう。
フローを体験し、自分のパフォーマンスを発揮するためには、高いモチベーションが必要になります。
自らのモチベーションを上げる
人間は、24時間高いモチベーションをキープできるわけではありません。
時にはモチベーションが上がらないこともあります。
NLPでは、自分のモチベーションが上がらないのはなぜか?という問題の本質に気づき、
根本的な問題解決を目指すことができます。
また、脳の仕組みを学ぶことによって、どうすれば自分のモチベーションを上げることができるのか、
具体的な方法を身に付けることができます。
相手のモチベーションを上げる
自分のモチベーションをどうすれば上げることができるかを伝えることで、
相手のモチベーションを上げることができます。
的確なアドバイスができるでしょう。
また、自己肯定感が低いためにどうしてもモチベーションが上がらないケースがあります。
傾聴によって相手を受け止めるということは、相手の自己肯定感を高めることにも繋がります。
そして、「どうして自己肯定感が低いのか」「どう考えていけば自己肯定感を高めることができるのか」ということを、
コーチングを通じて相手に考えてもらうことで、問題を解決し、相手のモチベーションを上げることができます。
コーチングは会社の経営者や、管理職の立場にある人が、従業員や若手のモチベーションを高める際に有効的です。
モチベーションを維持するテクニック
成果報酬は一時的な効果しか望めません。
高いモチベーションを維持するためには、自分の内側から湧き出る動機づけが必要です。
そのためには「自分の興味があることは、本当は何なのか」「本当にやりたいことは何なのか」
「それは社会にどう影響を及ぼし、社会にどんな貢献ができるのか」ということを把握しなければなりません。
また、「自分は成長できている」ということを実感できることも大切です。
それには自分自身としっかりと向き合う時間が必要ですし、失敗を怖れてマンネリ化したような状態から出なければなりません。
安心できる環境や空間を「コンフォートゾーン」と呼びますが、
このコンフォートゾーンに留まっている限り、向上心が湧き上がってこないのです。
高いモチベーションを発揮するためには、今までのやり方が通用しないような新しい世界に一歩踏み出す勇気が必要です。
チャレンジを要する環境を「ラーニングゾーン」と呼びます。モチベーションを維持するために、
「自分の現状と未来をポジティブに受け止め」、「果敢にラーニングゾーンに身を置いて努力すること」が重要になります。
そこでこそ人は成長を実感することができるのです。
高いモチベーションの中にいると、人は極限の集中力を生み出し、抜群のパフォーマンスを発揮できるようになります。
これがフローの状態です。能動的に努力し続けられる環境がフローを作り出すのです。
6.NLPの国際的な団体について
NLP団体は世界に数百あると言われています。
NLPで学べる根本は変わらないのですが、NLPの創設者であるリチャード・バンドラー氏やその弟子によって、
枝分かれして発展していったために、とても似た名前の団体もあるなど構成はやや複雑になっています。
NLPの「基礎コース」が「プラクティショナー認定コース」になりますが、
そのプログラムを修了するために必要な時間も団体ごとに異なる場合もあります。
ただしNLPプラクティショナーであることは変わりません。
NLP認定のトレーナーになる場合は、基本的にはNLPトレーナーズトレーニングや
NLPマスタープラクティショナー認定コースを修了したうえで、
NLPトレーナーズトレーニングを修了しなければなりません。
では、NLPの認定を行う団体にはどのような特徴があるのでしょうか?
米国NLP™協会
元祖NLPは、創始者である「リチャード・バンドラー氏」が創設した「米国NLP™協会」です。
最も早い段階で、日本語に対応したプログラムを開発しているため、
日本国内では、最もメジャーな協会であると言われています。
基礎のプラクティショナー認定コースのプログラムは60時間のカリキュラムになっています。
米国NLP協会
こちらの創設者はクリスティーナ・ホール氏です。同じ米国NLP協会ということで、
混同されることがありますが、別の団体です。
米国NLP™協会のトレーナーコースはアメリカだけになりますが、米国NLP協会のトレーナーコースは日本にもあります。
全米NLP協会
設立したのは、「タッド・ジェームス氏」で、リチャード・バンドラー氏の弟子として
2番目にNLPマスタートレーナーになった人物です。
タッド・ジェームス氏は、過去の記憶のイメージを変える「タイムラインセラピー」を開発し、
NLP普及に大きく貢献しました。
基礎のプラクティショナー認定コースのプログラムは100時間のカリキュラムになっています。
米国NLP™協会のプログラムよりも長い点が特徴的です。
NLPコンプリヘンシブ
創設者は「コニレイ・アンドレアス氏」と「スティーブ・アンドレアス氏」です。
コニレイ・アンドレアス氏は、自分の限界を自分の問題の解決の道へ導く「コア・トランスフォーメーション」を開発し、
コア・トランスフォーメーション協会を設立しています。
NLPユニバーシティ
創設者は「ロバート・ディルツ氏」で、人の意識するレベルを6段階に分け、
どのレベルに対して賞賛を与えるかによって相手の感じ方が違うという「ニューロロジカルレベル」を開発しました。
「第三世代NLP」とも呼ばれています。
レベルは、「スピリチュアル」「自己認識」「信念・価値観」「能力」「行動」「環境」に分けられ、
自己認識や信念・価値観に対する賞賛が、相手の行動や変化を生みやすいとされています。
国際NLP(スイス本部)
また、国際的なNLP団体も誕生しています。代表的なのが、スイスに本部を置く国際NLPで、
「IA-NLP」とも呼ばれています。
こちらでもトレーナー認定を受けることができますが、他の団体でトレーナー認定を受けるのと、大きな違いはありません。
国際NLP(アメリカ本部)
スイスだけではなく、アメリカに本部を置く国際NLPもあります。こちらは「INLPA」と呼ばれています。
こちらでもトレーナー認定を受けることが可能です。
7.まとめ
このようにいろいろな現場で重宝されているNLPは、どんどん世界中に広まっています。
そして人と人とが良好な関係で結びつき、新しい意欲と挑戦を生み出すことに効果を発揮しているのです。
「自分の目標を達成したい」「相手と信頼関係を築きたい」「効果的な人材育成をしたい」
そして何より「充実した人生を送りたい」と考えているのであれば、ぜひNLPプラクティショナーとして、
まずはNLPについて勉強してみてください。
新しい視点や考え方、人との接し方を身に付けることができます。将来に向けて希望の光が必ず見えてくるはずです。