NLPを学んでも変われなかった理由
——問題の本質に向き合わないかぎり、人は変われない。
「NLPを学んでも変われないんです。」
こうした声をよく耳にします。
技術は学んだ。
スキルも覚えた。
でも、変われない。
なぜか?
それは、問題の本質に向き合っていないからです。
本質を見つける方法。
日常の「当たり前」に気づく。
本質と向き合うには、まず本質を見つけなければなりません。
そのためのひとつの方法が、日常の「当たり前」に気づくことです。
たとえば、
「なぜ、まわりから能力を褒められるのに、自分に自覚がないのか?」
——それは、自分があたりまえにできてしまっているからこそ、価値を見落としているのかもしれません。
たとえば、
「なぜ、感情的な人と争いにならないのか?」
——それは、自分の内側に、静かな強さや共感の態度が備わっているからかもしれません。
たとえば、
「なぜ、パートナーはいつも笑顔で迎えてくれるのか?」
——そこには、あなたが与えている愛や信頼の種が、日々静かに育まれている証かもしれません。
日常の「当たり前」は、あまりにも身近すぎて、
ふだんは気にも留めないものです。
けれど、そこにこそ向き合うべき本質が隠れています。
当たり前を問い直すことで、あなた自身が見えてくるのです。
本質が見つからない理由。
では、なぜ本質が見つからないのか。
そのひとつは、日常を当たり前に過ごしているから。
もうひとつは、世間一般の常識を疑わないから。
たとえば、
「老後の2,000万円問題」。
これを耳にすると、多くの人が不安になります。
しかし、もし健康であり、平均寿命まで働く意思があれば、問題の見方は変わります。
けれども、「生きるために働く」というプログラムに縛られている人には、それが見えません。
働くことが生きがいだった方は、たとえ定年後でもご自身の立つ場所が見つかるはずです。
より良く生きるために働くという自覚が必要なのです。
たとえば、
「いい大学に入り、いい会社に入れば幸せになれる」という考え方。
もし幸せを相対的な価値である高学歴や高収入に置いているとしたら、満足には程遠いでしょう。
幸せは相対的なものではなく、普遍的で絶対的な価値です。
そこに気づくことから、本質への扉が開きます。
世の中の常識に従って生きるのは楽です。
けれど、本質はその「当たり前」の裏側に隠れています。
常識を疑うこと。
「そういうものだ」と思い込んでいる日々の中にこそ、気づくべき問いがあります。
NLPは、本質と向き合うツールです。
NLPはテクニックでもなければ魔法の解決策でもありません。
NLPは「本質に向き合う」ための道具です。
感情の奥にある「意味」に気づく。
パターン化された思考の奥にある「信念」に触れる。
自分の内なる声を丁寧に聞き取る。
これが、NLPの本当の使い方です。
技術を学んだだけでは変われません。
けれど、技術を通して本質と向き合ったとき、人は確かに変わります。
「変わる」とは、問題を解消することではなく、
問題の奥にある本質と静かに向き合い、自分自身を深く知ること。
NLPは、そのためのツールです。
自分を変えようともがいているご自身が、
本質と向き合おうとするその瞬間にこそ、NLPは真の力を発揮します。
変わるとは、自分を新しく作り変えることではありません。
すでにある「自分らしさ」を見つけ、取り戻すこと。
日常の当たり前を問い直しながら、
あなたの「本質」に手を伸ばしてください。
そのとき、NLPはあなたの良き伴走者となるでしょう。