NLPを実践して活躍する卒業生たち

更新日2018.08
井上 高子

井上 高子

職業 介護福祉職

■ 自己肯定感の低さ、きっかけは母との関係

なぜ自分を認めてあげることができないのか、
その理由は何となく分かっていました。
私の母はとても厳しい人で、
幼いころから私は「失敗してはいけない」「こうしなさい」「こうあるべき」という、
絶対的な母の価値観のもとで育ちました。
自分の幸せや価値観を考える余裕などなかった、
というか、そんな考えにも及ばなかったのかもしれません。
母の描く“ムスメ像”から外れるのは「ダメな自分」でしかない、
母の理想に追い付かなければと必死だったのです。
大人になってからも、その価値観をずっと抱え、
自己肯定感の低さに悩むこともありましたし、
時折、生きづらさを感じることがあるのも、
きっとそのせい…という思いもありました。


◆NLPを知り「変われるかも」と思えた

そんな思いから心理学に興味はあったものの、
だからといって、切に改善したいと願っていたかといえば、
そうではなかったように思います。

それは常に生きづらいと感じていた訳ではなく、
日常は「何とか過ごせていた」からなのかもしれません。
あるいは、生きづらいと感じている自分と、
じっくり向き合うことに躊躇する部分もあったのだと思います。

NLPを知ったのは、いつものように本やインターネットで、
心理学に関連することを調べていたときでした。
そして、NLPについて詳しく調べているうちに、
自信を持てない自分を変えたい。
もっと幸せに生きられる自分になりたい。
いつになく、強くそう感じたような気がします。
気づけば、資料請求や体験の申込など、どんどん行動を起こしている自分がいました。

今思えばですが、積極的になれたのには、もう一つ理由があったのだと思います。
私は今、介護関係の仕事をしているのですが、ちょうど利用者さんとの関係、
特に精神疾患を持つ方との関係に課題を感じていたときでした。
どう接していいのか分からない、寄り添うことが依存につながってしまうのも怖い。
そんな風に、これまでとは違った人との関わりに、
もどかしさや難しさを、改めて感じていたということも、
NLPを学ぶ後押しになったのだと思います。


◆受講の決め手となったのは入門講座

「受講してみたい」と思ってからは、
まずインターネットで情報収集をしました。
たくさんある団体の中から、自分の希望に合う、いくつかの団体に絞ったのですが、
費用や開催日程のほか、
体験や入門講座があるかどうかも重要な判断基準にしました。

実際、日本コミュニケーショントレーナー協会を含む、
2か所の団体の体験(入門)セミナーに参加し、
同じようにNLPを伝える団体なのに雰囲気がまったく違うことに驚いたのを覚えています。
最初に参加した団体の体験セミナーは、
「受けてください」「受けなければいけません」という、
本講座の受講へのプレッシャーが、凄まじかった(笑)。
すぐに「ここは違う」と思いました。
一方、椎名(規夫)トレーナーの入門講座は、
NLPの内容や効果について、丁寧に説明してくれるものでした。
直感やフィーリングと言ってしまえば、そうなのですが、
安心して、安全に学べると感じられたことが受講の決め手となりました。


◆一番印象に残っているワーク「コアトラ」

マスタープラクティショナーコースの中に、
自分が一番止めたいと思っていることの本質を探っていく「コア・トランスフォーメーション(以下、コアトラ)」というワークがあります。
私は、人から何かを頼まれると、
どんなに疲れていて余裕がなくても「自分がやらなければ」という思いに囚われて断ることができませんでした。
その結果、さらに疲れ切ってしまうという悪循環に陥ることがよくあり、
そのことをテーマにワークに取り組みました。
ワークの中で、
問題の本質をどんどん掘り下げていくうちに「できない」「休みたい」と思うのはダメな自分、
と思い込んでしまっている自分、
そして、その思考の根本には、母の価値観があることに気づきました。

コアトラだけではなく、
全体のワークを体験しながら、母の価値観ではなく、
自分が心地いい状態であることが大切だと思えるようになり、
時には、休むことも、断わることも悪いことではないと思えるようになっていったのです。
自分の存在を受け入れ、
そして、大切にする感覚にたどり着いたときは、本当に涙が止まりませんでした。
きっと、自分が思うよりも母の価値観に縛られていたのでしょうね。
「私は私でいい」と気づくことができ、とても楽になることができたのです。


◆NLPで変わった家族との関係

NLPを学んで、娘との関係も大きく変わりました。
娘はもう成人しているのですが、とにかく整理整頓が苦手(笑)。
脱いだ服はそのままだし、飲んだペットボトルもそのまま。
常に散らかっている部屋を見ては「片づけなさい!」「どうしてやらないの!」と声を荒げていました。
すると娘からは「今やろうと思っていたのに!」「やる気が失せた!」と返ってきます。

うんざりするような、そんなバトルが毎日のように続いていました。
でも、NLPを学んでからは待てるようになったのです。
それは「この子が気づくことこそ大事」と思えたからでした。
それからは、娘にかける言葉も変わりました。
「分かっていると思うけど、お部屋きれいにしてね」など、
娘を見守れるようになれたのです。
そして、私が変わったことで、自然に娘も変わってくれました。

今では、部屋が散らかるようなことはなくなったのですから、
あんなに口うるさく言っていた毎日は、
何だったのだろうという感じです(笑)。
母との関係においても、
以前は母の話を聞いていると「自分のことも分かって欲しい」という思いが湧きあがってきて、
しばし衝突することがありました。
でも今は、母の価値観も、母の父(私の祖父)から与えられたものなのかな。
と、冷静に理解できるようになっています。


◆「ママ、最近楽しそうだね」と言われるように

娘との関係は、そのほかにも変化がありました。
一番嬉しかったのは、
「ママ、最近楽しそうだね」「すごく嬉しそう」と、
娘自身がうれしそうに伝えてきてくれたことでした。

以前は、
何か悩みがあっても「ママに話すと否定されそう」と思っていたそうなのですが、
今は、「ママに話してみよう」と思えるようになったと。

「あぁ…、私ってそんな母親だったんだ」と申し訳ない気持ちになりました。

でもそんな時、
今までの私は、とことん落ち込み、
考えすぎてしまうところですが「もう過去は変えられない、これからを大切にしよう!」と
改めて思うことができました。

すぐに前向きな思考へと切り替えられるようになったのもNLPのおかげだと思います。

仕事の上でも、相手の言葉にならない部分(非言語)を、
大切にできるようになりました。
私自身が気づけなかったことに気づくようになると、
相手も、今まで話してくださらなかったことを話してくれるように。
自分なりに信頼関係が築けているのかなと感じています。

それに、介護の仕事は「ありがとう」「助かるよ」と言っていただけることも多いのですが、
時には、傷つくような言葉をかけられることもあります。
そんな時も「まぁ、考え方もいろいろあるよね」と思えるようになっています。
だからなのか、気難しい方とのコミュニケーションにも、あまり悩まなくなりましたね。


◆自分が変わることで、相手も変わる

私の場合は「自分を大切にすること」、
「価値観の違いに気づき、受け入れるようになれたこと」が、
大きな財産となっていますし、人とのコミュニケーションにおいて、
もっとも大切なことをNLPによって得ることができたと思っています。

そして、自分の感じ方、捉え方、伝え方が変わると、
相手にも変化が起きるということも実感できました。

マスタープラクティショナーコースの最終日には、
一人ずつプレゼンテーションを行うのですが、
前日、私がものすごく緊張していると「ママならきっと大丈夫だよ、頑張ってね」と娘が声をかけてくれて…、
本当に心強かった。
今思い出しても、うれしくて泣いてしまいます。

今、私は、目的に向かい、
一生学び続けて、気づいて、乗り越える、それが生きることなのかな、
と感じています。
最近、自分のまわりの笑顔が増えたな、
と感じるようになったのですが、
それはもしかしたら、
人生の大きな目的を見つけた私自身の笑顔が増えたからなのかもしれません。




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井上 高子
井上 高子

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